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2016.01.06Information
中国の富裕層の方がご購読される【Japan Premium日本自遊行】 9月号に
コシノヒロコのインタビュー記事と銀座店が紹介されました。
<日本語訳>
本当に似合うものを身につけ、ワンランク上の自分になる
ヒロココシノ日本橋髙島屋店オープン
日本を代表するファッションデザイナーの一人であるコシノヒロコ氏が手掛けるファッションブランド・ヒロココシノ。パリコレなど世界のメインコレクションにも出展、さらに1984年には、中国で初めてとなる大規模なファッションショーを上海で開催したデザイナーとしても知られています。
コシノヒロコ氏を長女に3姉妹すべてが有名デザイナーであり、その姉妹を育てた母の小篠綾子氏は、NHKの連続テレビ小説「カーネーション」のモデルにもなるほどの有名な方です。
「日本の美」を追求しながら、西洋の洋服文化を取り込み、個性的なデザインを展開している同ブランドは、日本のセレブにも多くのファンを持ちます。そのヒロココシノが日本の名店が集まる日本橋の老舗高級百貨店・日本橋髙島屋にプレタポルテとPREMIERライン、そして自分の体型に合わせてオーダーメイドができるオートクチュールを扱うお店をオープンしました。グレーの壁でシンプルかつスタイリッシュなインテリアの店内には、パーティーに着ていけるイブニングドレスからお洒落なジャケット、さらに人気のバッグやロングブーツまで、さまざまな商品がそろっています。さらにコシノヒロコ氏の絵画や食器なども飾られ、ヒロココシノの世界が体感できる素敵なスペースです。
店内のオートクチュールコーナーには、極上の素材とカッティングにこだわったアイテムが並びます。これら商品から気に入ったモデルを選んだあとは、長年、ヒロココシノでオートクチュールを担当する専門スタッフが採寸し、最もきれいに見えるよう修正を加え、仮縫いをします。その後、2ケ月ほどで、貴方のシルエットにぴったり合ったお気に入りの一着が送られてくるのです。完璧な採寸・縫製から作られた洋服は、貴方を外見も中身もワンランク上に引き上げてくれます。ヒロココシノの世界観を感じられる日本橋髙島屋店で、貴方の個性を素敵に引き出してくれる一着に巡りあいましょう。
(キャプション)
上)ヒロココシノの世界観が感じられる日本橋髙島屋店
(右頁インタビュー)
コシノヒロコ氏インタビュー
−−オートクチュールで洋服を作る最大の魅力は?
コシノ 洋服は自分の個性をアピールするものです。私たちは、洋服のプロとして、その人の個性と体型を見ながら、その人でないと出せない魅力を見つけ出してあげることが本当の意味のオートクチュールだと思います。その人の生活の場、ステイタスなどいろいろなことを加味し、どんなものを着たら輝けるのかを考えるのが、私が考えるオートクチュールなのです。
ヒロココシノのオートクチュールでは、必ずしもパーティーで着るものだけではない、日常でも着られるものもたくさん取り揃えています。私は、日常の服から皆さんのお洒落を変えていってあげたいのです。
エグゼクティブとして社会で活躍する女性は年々増えています。いろいろ公式的な場面に出て行くことが多くなり、社会的立場上お洒落をしなければいけないけど、身分に相応しいお洒落の仕方がわからない、体型が悪いからお洒落はできないのではないか…、私たちは、そういう方々に、プロの目からみて、洋服だけではなく、バッグ、靴、ヘアスタイルまで、トータルでアドバイスもしています。
実は、自分をわかっている人は本当に少ないものです。多くの方が、自分の欠点は知っていても、美しさを知らないのです。ネガティブなことばかり言っていたらきれいになれない。私の長所はここだ、という自信が持てるところをいかに見せるかが大切なのです。オートクチュールでは、一つのサンプルから、その人の体型や個性に合わせて、ウエストの位置を調節したり、袖の位置を変えたり、いろいろな修正が可能です。ですので、体型でいやなところは隠すことができるので、あとは、良いところをどれだけ見せるか、を考えればいいのです。そういうことをアドバイスできる専門スタッフが私どもにはそろっています。なかには、30年以上勤務している人もいるんですよ。
−−2016年春夏コレクションのテーマは?
コシノ テーマは「花」。ファッションの中でも誰でもが選ぶ最もオーソドックスなテーマですが、ただプリントでひらひらしているのではなく、もっと精神的レベルの高い捉え方をしたい、と考えました。私は絵も描いていますが、そうした芸術表現を通じて花をもっと深いところから捉えました。
私は、ある程度の年齢になって自分の世界を持っている人には、大人のお洒落をしてほしいと思っています。若い子が憧れる花というテーマでも、大人が着られるようなもの、そして大人が着てもかわいいものを目指しました。「一生かわいい」というものがあってもいいのではないかと思うのです。また、私は画家のアンリ・マティスが好き。マティスの切り紙にインスパイアされ、今回のコレクションを作りました。
−− 中国人読者にメッセージを
コシノ ファストファッションが席巻している世の中ですが、そのなかで本当の意味での自分を見つけ出す努力をすることが必要なのだと思います。
お洒落ができる年齢で、経済的自由を手に入れていらっしゃる富裕層の方たちは、むしろお金があっても買えない心の中の問題を身につけて洋服を買うようになれば、もっと美しく格好良くなります。どんなに優秀な頭脳を持っていても、センスがなければ結局はセンスのない仕事しかできません。ものごとはすべて、その人の感覚。それを磨くこと、お洒落をして自分を表現することは、女性であることのメリット。大人の女性の格好良さをぜひわかってほしいです。
特に洋服は、一流のものを着ていただきたいと思います。すべて一流じゃなくても、コーディネートの中でなにか一つだけでもいいのです。一流の服はちゃんと考えられて作られており「なるほど」という値打ちがあります。私どものお客様でも、20年前の洋服を今でも「新しい」と喜んで着てくださるお客様がいらっしゃいます。いい洋服は、納得して買えばいつでも新しいものなのです。もしも、自分がどんな洋服が似合うかがわからなければ、朝から晩まで私どものお店で、洋服を全部試着してみてください。その中で自分に似合うものを一枚だけでも見つけてくださればいいのです。
私どものお店はそんなの気持ちでお客様をお迎えするべきだと思っているので、いつでもウェルカムです!
(キャプション)
花をテーマに展開された2016年春夏コレクション